はじめに
Windows 10がリリースされて数ヶ月経ちました。ThinkPad X220を使っている方はWindows 10はアップグレードの対象に含まれていないで導入するのは迷いますよね。
今回はX220にWindows10のクリーンインストールに挑戦してみました。諸々の設定を試すのに時間がかかりましたがようやく落ち着いてきました。そこで、備忘録も兼ねてX220のWindows10への移行と移行後の設定についてご紹介したいと思います。
なお、Windows 10は64bit、バージョン1511、ビルド10586でのクリーンインストールになります。
現在は省電力マネージャーを使わずにストアアプリLenovo Companionでもバッテリー充電のしきい値が設定できるようになりました。新たに設定方法を見直して情報を整理した記事もありますのでこちらも参考にしてみてください。
事前にいくつか準備が必要
「早速、クリーンインストールをやっていきましょう!」と行きたいところですが、移行後の状態は移行前の状態とできるだけ同じにしたいと思い、クリーンインストール作業前にWindows 7の中からいくつかの環境、設定をコピーしておきました。それからディスクはWindows 7とは別の新しいディスクを用意してインストールを進めました。
壁紙
まず最初に壁紙です。Windows 7で使っていた壁紙を流用しました。こだわりが無い方にとってはどちらでも良いかもしれませんが、私は背景が黒で右下に白文字のThinkPadのロゴが出ている壁紙が好きです(笑)。なので、Windows 10でも使おうということで壁紙の画像ファイルをコピーしておきました。
Windows 7の壁紙のパスは Windows\Web\Wallpaper です。ThinkPadというフォルダがあると思いますので、フォルダごとコピーしておきました。Windows 10のインストール後に設定しておけば引き続きThinkPadの壁紙が使えます。
省電力マネージャーの設定ファイル
続いては、省電力マネージャーの設定ファイルです。省電力マネージャーのインストールは今回のThinkPad X220のWindows 10への移行において一番の肝になったのですが、何度かクリーンインストールを試してみた結果、Windows 10で省電力マネージャーをインストールしたらWindows 7の時に使っていた電源プランをインポートするという作業が必要になることがわかりました。
そのため、Windows 7で動いている省電力マネージャーの電源プランの設定ファイルをエクスポートで出力して取っておくという作業を事前に行うことにしました。Windows 7の省電力マネージャーでは次の電源プランが設定されています。
- マックス・パフォーマンス
- タイマー禁止
- Energy Saver
- パワー源最適化
- ビデオの再生
- 飛行機搭乗モード
- マックス・バッテリー・ライフ
エクスポートするとiniファイルで電源プランが保存されます。

電源プランのエクスポート
Windows 7とは別のディスク
それから、Windows 10をインストールする時は現在動いているWindows 7のディスクとは別のディスクを用意しました。ディスクの交換です。Windows 7とWindows 10の両方のディスクを持っておくことができ、いざという時にWindows 7に戻りやすいとか、Windows 10でドライバをインストールする時にWindows 7のディスクからドライバを持ってくるとか要所で必要になることがあります。
また、もしSSDではなくHDDという方がいらっしゃれば、Windows 10への移行時にディスクをHDDからSSDに交換するというのがおすすめです。なにより、HDDよりSSDの方が圧倒的に快適です。
インストールメディアの作成とインストール
事前準備が済んだらいよいよクリーンインストールです。手順は次の通りに進めました。
- メディア作成ツールのダウンロード
- USBのインストールメディアを作成
- インストール
まず最初にメディア作成ツールでのインストールメディア作成を行いました。マイクロソフトのホームページからメディア作成ツールをダウンロードしてきます。
2016年1月9日時点で確認した限りでは製品バージョンのところが10.0.10586.0とあるようにビルド10586のメディア作成ツールであることが確認できます。

メディア作成ツールのバージョン
それから、ビルド10565以降ではクリーンインストール時にWindows 7や8/8.1のプロダクトキーでアクティベートすることが出来るようになりましたので便利です。
本記事ではインストールメディアの作成とWindows 10のインストールの詳細は割愛します。先人達が既に詳細に解説していますので調べてみてください。
最初にWindows10の設定をいくつか無効化する
さて、めでたくクリーンインストールができた前提で話を進めてしまいますが、インターネット回線につながっている状態だとおそらく自然に次のアプリケーションが入ってくると思います。
- Lenovo Power Management Driver
- Synaptics Pointing Device Driver
- インテルHD グラフィックス・ドライバー
クリーンインストールが完了した直後では、ThinkPadのセンターボタン(真ん中のボタン)が効かないのでちょっと焦るんですが、Synaptics Pointing Device Driverが入るとセンターボタンも動くようになるかと思います。ここからさらにドライバやユーティリティをインストールしていったのですが、事前にWindows 10が持っているいくつかの機能を無効化しました。
高速スタートアップの無効化
これは高速スタートアップが直接的な要因なのかはわからないのですが、PC起動時にたまにマウスポインタが出てこないということがありました。デバイスが正常に認識されないことがあると判断し高速スタートアップを無効にしました。今のところマウンスポインタが出てこない問題は起きていません。
高速スタートアップの無効化は、コントロールパネル>電源オプション>電源ボタンの動作を選択するへ進み、現在利用可能ではない設定を変更しますをクリック後、シャットダウン設定にある高速スタートアップを有効にする(推奨)のチェックを外します。

高速スタートアップの無効化
トラブルシューティングツールの無効化
後に出てくる省電力マネージャーの充電のしきい値の動作に関連してですが、トラブルシューティングの設定をいくつか無効にしておくとしきい値の設定が安定するようです(充電モードの設定にあるしきい値が消えてしまう現象が回避できる)。
コントロールパネル>トラブルシューティング>設定の変更へ進み、コンピューター保守は無効を選択、起動時にトラブルシューティングが自動的に開始されるようにするのチェックを外します。

トラブルシューティングツールの無効化
まずはLenovoのSystem Updateを入れる
高速スタートアップの無効化とトラブルシューティングツールの無効化が済んだらLenovoのドライバやユーティリティの設定を進めていきます。まずはSystem Updateのインストールです。
インストールしたLenovoのドライバやユーティリティ
インストールが完了したらSystem Updateを立ち上げます。そもそもX220はWindows 10アップグレード対象製品ではありませんが、System Updateを立ち上げてみると推奨更新、オプションの更新が出てきます。その中でインストールしたものは次の通りです。
- Audio Driver
- Ricoh Media Card Reader Driver
現在、Lenovoシステム更新で推奨されるドライバーはインストールしていません。新たに設定方法を見直して情報を整理した記事もありますのでこちらも参考にしてみてください。
インストールしなかったLenovoのドライバやユーティリティ
何が必要かも大事ですが、何が不要なアプリケーションかということも気になりますよね。現在の私の環境では次のアプリケーションを入れていません。
- Lenovo Battery Gauge
- Lenovo Solution Center
- Lenovo SHAREit
- Lenovo Quick Optimizer
- ThinkPad Settings Dependency
- Lenovo System Interface Foundation
Solution CenterとSHAREitはWindows 7でも出てきたアプリケーションですよね。Solution Centerは7では入れていました。10では試しに入れてみましたが劣化した感がありましたのでやめました。SHAREitは7の時も入れていません。
Battery Gaugeは名称からは省電力マネージャーの後継かと期待しましたが、調べてみたら残念ながらそのような機能はないとのことで不採用。Quick Optimizerはコンピュータの最適化を行うアプリケーションとのことで一度入れてみたもののいまいちピンと来なかったので不採用です。
それからThinkPad Settings DependencyとLenovo System Interface Foundationは、最初の頃はインストールしていましたが後に出てくる省電力マネージャーとの相性が良くありませんでした。その後、削除して様子を見ていましたがインストールしなくても支障はなさそうなのでそのままです。
System Updateでの作業はここまでです。次にデバイスマネージャーを見ていきました。!マークが出ていないかどうかの確認です。
デバイスマネージャーでドライバの確認と更新
新しいOSを入れた時に気になるのがデバイスは動いてくれているのかどうかですよね。System Updateでの作業を終えた時点でデバイスマネージャーを開いて認識されないデバイス(!マーク)が出ていないかどうかを確認しました。
私はクリーンインストールの作業を数回試しましたが、認識されないデバイス(!マーク)が1箇所出てきました。しかし、別の機会では!マークが1つも出ない時もありました。!マークが出るか出ないかはやってみないとわからないのかもしれません。

認識されないデバイスが1箇所
!マークが出た時の対処法
ポイントとなるのは、デバイスマネージャーを見た時に!マークが出てきた時にどうすればいいのかですよね。この時どうするかというと、ひとことで言うとWindows 7環境からドライバをインストールするとうまくいきました。
こちらの記事でそのやり方を知ったのですが、思わず「なるほどなぁ」と思いました。
こちらの記事を参考に私がやった方法は次の通りです。
- Windows 7が入っている2.5インチHDDをケースに入れてUSBで外付け
- 不明なデバイスを選択し、右クリックから(メニューバーの操作から)ドライバーソフトウェアの更新をクリック
- コンピューターを参照してドライバーソフトウェアを検索するを選択
- 外付けしたドライブから Windows\System32 を選択
これで!マークは解消されました。このようにしてWindows 7の環境を使うことが必要になる場合もありますので、事前準備で説明したようにWindows 10のインストールはWindows 7とは別のディスクに行うのが良さそうです。
また、この方法の注意点としては紹介記事にもあるようにWindows 10用のドライバを使っている訳ではないということに注意です。あくまでもWindows 7のドライバをWindows 10の環境で利用するということになります。

Windows 7のディスクを使って認識されないデバイスを解消
うまくいったパターンとうまくいかなかったパターンがあった
Windows 7のディスクからドライバーをインストールした時ですが、うまくいったパターンとうまくいかなかったパターンがありました。うまくいったのはWindows 7 64bit版→Windows 10 64bit版の時、うまくいかなかったのはWindows 7 32bit版→Windows 10 64bit版の時です。
詳しい原因はわからないのですが単に32bitと64bitでは勝手が違うようです。何回かX220のクリーンインストールを試し、その都度不明なデバイスとして出てきたのはIntel(R) Active Managenment Technology – SOL(COM3)であることは確認していますので、Windows 7環境からのインストールがうまくいかない場合は別途ダウンロードしてくるのが良さそうです。
あとは地道にドライバを更新
無事に!マークが消えた後は地道に1つ1つのドライバの更新を進めていきました。DriveTheLifeなどのドライバー更新ソフトを使っても良さそうなので判断の迷うところでしたが、デバイスマネージャーの画面で地道に更新をしていきました。
インターネット回線に接続されている状態で、ドライバーソフトウェアの更新からドライバーソフトウェアの最新版を自動検索しますを選んで更新です。覚えている限りではシステムデバイスは更新が多かったような。あとは、ネットワークアダプタ、モニター、生体認証デバイスの更新(指紋認証がある場合)がありました。
System Updateとドライバの更新が終わればX220のWindows 10への移行で基本的なところまでは完了したと言えるのでないかと思います。この後はWindows 7の時に使っていたLenovoのドライバとユーティリティのインストールへと進んでいきました。
この記事のやり方とは別にドライバー更新ソフトを使っても問題なくドライバーの更新ができています。新たに設定方法を見直して情報を整理した記事もありますのでこちらも参考にしてみてください。
個別にLenovoのドライバやユーティリティをインストール
System Updateとデバイスマネージャーでドライバの確認と更新が済んだら、System Updateには出てこないLenovoのドライバやユーティリティを個別にインストールします。何をインストールすればいいかという点ですが、いろいろ調べたり試してみた結果、次のソフトウェアをインストールすることで落ち着きました。
- ホットキー機能統合 (Windows 8/ 7/ Vista/ XP/ 2000)
- 省電力マネージャー (Windows 7 32bit, 64bit/ Vista 32bit, 64bit)
- Intel Wireless LAN (11abgn, 11bgn, 11ac) for Windows 10 (32-bit, 64-bit), 8.1 (32-bit, 64-bit), 7 (32-bit, 64-bit)
- ThinkVantage Access Connections (Windows 7 32bit, 64bit)
- ThinkPad Bluetooth with Enhanced Data Rate ソフトウェア (Windows 8 32bit, 64bit)(Bluetooth 3.0がある場合。BluetoothはWindows標準の汎用ドライバがありますのでインストールはお好みでいいかもしれません。)
インストールしてみたものの相性が良くなかった以下のLenovoサポートサイトのソフトウェアやドライバーは記事から削除しました。
このうちポイントとなったのがホットキー機能統合と省電力マネージャーです。以降ではこの2つについて話を進めていきます。
ホットキー機能統合は古いバージョンをインストール
X220のWindows 10への移行においてポイントとなったソフトウェアの1つです。
このソフトウェアはFn+F3とかFn+F5、Fn+F6とか、いわゆるFn+ファンクションキーの操作(ファンクションキーにある青いアイコンの機能を呼び出す)を行うことができるようにするものです。
これがなかなかのくせ者で、最新のものを入れるとFn+ファンクションキーでWindowsアプリを呼びだそうとしたり、省電力マネージャーがどうにもパッとしないことがあったりということがありました。試行錯誤した結果、Fn+ファンクションキーや省電力マネージャーが有効に機能にするためには古いバージョンのホットキー機能統合をインストールするという結論に至りました。
ホットキー機能統合はバージョン3.81.0100をインストール
インストールの際にこちらの記事は大変参考になりました。
この記事ではX200、Windows 10 32bitではありますが私のX220でも通用しました。ホットキー機能統合で落としてくるバージョンは3.81.0100です。
バージョン3.81.0100のホットキー機能統合がインストールされるとFn+ファンクションキーの中でもAccess Connection、Communication Utility、省電力マネージャーがきちんと作動するようになります(Fn+F3、Fn+F5、Fn+F6とかです)。
これより後のバージョンをいくつか試しましたが、一応動くと言えば動きます。ただし、先ほど挙げたようにWindowsアプリを呼びだそうとしたり、省電力マネージャーの動作が思わしくありませんでした。特に省電力マネージャーの電源プランで設定したディスプレイ輝度の設定が反映されないというのが痛かったです。
バージョン3.81.0100ではうまくいきましたので、このバージョンのホットキー機能統合に含まれているオンスクリーン表示とLenovoシステム制御ドライバの組み合わせが効いているようです。
ホットキー機能統合の中には複数のパッケージが含まれていますがすべてをインストールする必要はなく、オンスクリーン表示のみインストールすれば十分であることがわかりました。新たに設定方法を見直して情報を整理した記事もありますのでこちらも参考にしてみてください。
ホットキー機能統合(バージョン3.81.0100)のダウンロード
ホットキー機能統合(バージョン3.81.0100)のダウンロードのリンクはこちらです。
念のためリリースノートのリンクも載せておきます。
バージョン3.81.0100とバージョン3.84.1500の違い
ホットキー機能統合がうまく動作する境目となるバージョン3.81.0100とその次のバージョンである3.84.1500ですが、これらの違いはリリースノートを見ると明白でした。
今回の変更内容
バージョン 3.84.1500[重要な変更]
-自動スクロールユーティリティの削除。この機能は別パッケージで提供されます。
-Windows 8 のサポート。[新機能または機能の拡張]
ありません。[問題の解決]
-(Windows XP/7のみ) TPONSCR.EXEが、アプリケーション・エラーにより停止すること
がある。
[ 出典 ]
バージョン3.84.1500からWindows 8のサポートが始まったんですね。省電力マネージャーはWindows 7までのソフトウェアです。Windows 8からは無くなりLenovo SettingsというWindowsアプリに移行しましたので省電力マネージャーとの連携がうまくいかないのは当然ということかもしれません。このことからもバージョン3.81.0100をインストールするのが良いと言えそうです。
古いバージョンをダウンロードするには
ところでLenovoのサイトでソフトウェアをダウンロードしようとした時に古いバージョンを探しても見つからないという問題に直面します。どうやら日本のサイトだと最新版しかダウンロードのリンクが表示されないようになっているようです。
Lenovoのソフトウェアで古いバージョンをダウンロードするにはどうすればいいのかというと、手軽な方法の1つとしてはJPのサイトではなくUSのサイトからダウンロードしてくるという方法があります。
まずはGoogleでソフトウェアの名前で検索すると検索結果が出てきます。例えばホットキー機能統合であればこのように出てきます。

ホットキー機能統合をGoogle検索
通常であれば該当のリンクをクリックしてリンク先のページに進みますが、通常のリンクはクリックせずにこのページを訳すをクリックします。すると、Google翻訳が働くのですがこの時表示されているサイトはUSのサイトです。ページの下の方を見てみると古いバージョンのダウンロードリンクがあります。このようにして古いバージョンをダウンロードしてくることができます。
ホットキー機能統合であればちょっと下に進んだところに3.81.0100というのがあります。そのまま一番右のリンクで8jvu23ww.exeとなっているのがダウンロードリンクです。
また、これは参考情報ですがLenovoのドライバやユーティリティのダウンロードURLには一定の規則があるようです。ご参考までに。
省電力マネージャーは合わせ技でインストール
ホットキー機能統合がインストールできたら次に省電力マネージャーのインストールです。X220のWindows 10への移行においてポイントとなったソフトウェアで今回一番苦労しました。
省電力マネージャーはWindows 7までのソフトウェアで8から無くなりました。しかし、省電力マネージャーが必要だという人も多いのではないでしょうか。なぜなら、充電のしきい値が設定できるからです。この機能がないとバッテリーが常に100%充電になってしまい、バッテリー寿命を縮めてしまうことになりかねません。
それから、電源プランが良いという人もいるのではないでしょうか。私は自宅と出先でX220を使うのでWindows 7では電源プランはパワー源最適化を使ってきました。やはり、これをWindows 10でも使いたい訳です。
省電力マネージャー難民になりました
Windows 10でも古いバージョン、ビルドではSetup.exeのプロパティから互換性タブへ進み、互換モードをWindows 7に設定するだけでインストールができました。しかし、ビルド10586からはこのやり方が通用しなくなってしまい、インストールへ進もうとしてもブロックされるようになりました。
ここで省電力マネージャー難民となりました。どうにかならないかなと思っていろいろ調べてみると解決策として複数の情報が出回っていました。何とかして使いたいという人が結構いたことが伺えます。
- 省電力マネージャーが動くまで古いバージョンをさかのぼっていく
- 充電のしきい値を省電力マネージャーではなくレジストリの編集で設定する
- 省電力マネージャーのインストーラ(Setup.exe)をコピー、リネームして実行する
このような情報が出回っていましたが、現在は通用しなくなっていたり、動くけれどもちょっと難しい面があったりするということもあるようです。
省電力マネージャーはWindows ADKとの合わせ技で解決
そんな中で最終的に落ち着いたのがWindows ADK for Windows 10というツールです。こちらの記事が大変参考になります。
詳細な手順は記事にある通りですが、まとめるとこのようになります。
- .NET Framework 3.5をインストール
- 省電力マネージャーのインストーラを展開
- Windows ADK for Windows 10のうちApplication Compatibility Toolkitをインストール
- Compatibility Administratorにて省電力マネージャーのブロックを解除
- 省電力マネージャーのインストーラ(Setup.exeファイル)の互換モードを設定
- 省電力マネージャーをインストール
これでビルド10586でも省電力マネージャーがインストールできます。これまで重宝していた充電のしきい値の設定ができるようになる訳です。
ちなみに、Windows 8からは電源の管理は省電力マネージャーではなくWindowsアプリのLenovo Settingというユーティリティで行うのですが、残念ながら充電のしきい値の設定ができません。そのためなのか、レビューでもしきい値の設定ができないことが言及され低評価が散見されます。
Windows ADK for Windows 10との合わせ技であれば何か難しい操作や設定が無くても省電力マネージャーがインストールできるようになります。引き続き省電力マネージャーを使っていくならこの方法がおすすめです。
これでしきい値の設定ができるようになる
さて、省電力マネージャーをインストールしたら最初に事前準備で取っておいた電源プランをインポートしました。インポートから電源プランのiniファイルを全ファイル読み込み、好みの電源プランを選びます。そして、充電のしきい値の設定です。Windows 7で使っていた通りに設定すれば完了です!
省電力マネージャーのしきい値クリア問題。私のX220で確認している現状です。
■基本構成
・機種:ThinkPad X220(4290-P71)
・エディション:Windows 10 Pro(64bit)
・バージョン:1511
・OSビルド:10586.420
■現象面
・Windowsの更新プログラムのインストールが行われた直後、しきい値がクリアされたことがあります。
・スリープ中にAC電源を挿し込んだところ、しきい値がクリアされて完全充電が行われたことがあります。
・その他、特定の要素を起因としたしきい値のクリア、今のところ確認したものはありません。
■対応
・しきい値がクリアされたことに気がついた時点でしきい値を再度設定し直しています。頻度は少ないのでさほど気になりません。
■設定面
・トラブルシューティングツールは無効化しています。
・Lenovo Companion、Lenovo Settings、Lenovo IDといったWindowsアプリは入れていません。
・ThinkPad Settings DependencyとLenovo System Interface Foundationは入れていません。
おわりに
いかがでしたでしょうか?今回はX220のWindows10への移行と移行後の設定についてご紹介しました。古いバージョンのホットキー機能統合をインストールすればWindows7の使用感を維持できますし、Windows ADKを使えば省電力マネージャーも無事にインストールができます。
X220をお持ちの方でWindows10への移行をお考えの方は参考にしてみてください。